君色Diary
「え……。え?」



思わず、何度も「え?」と繰り返す。


ずっと内緒にされたから、決定的な何かがあったのかと思ったけど……。

気づいたらって……。



「ね、空くん……。それって、いつくらい?」


「……はっきり気づいたのは、あの土曜日から。でもたぶん、それより前から……4人で遊園地行ってたときには、もう好きに近かったと思うけど」



空くんはそう言うと、不思議そうに首を傾げる。

あたしはそれに、「うんうん」と頷きながらも、気づけば笑顔になっていて。


そんなに前から、気になってくれてたんだ……。

しかも、気づいたのは土曜日のことって……。

あの日はあたしにとって最悪な日だったけど、大切な日でもあったんだね。



「ってか、なんでそんなに“いつから”ってのにこだわんの?」



すると、きょとんとしながら、じっと見つめてきた空くん。

それに顔を上げると、あたしは笑って空くんを見て。



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