転校生は憧れの人
「滝川怜佑、もうすぐ17歳。好きな食べ物はお好み焼き。犬より猫派の高校生や」
……なっ。れ、怜佑!?
何で……。
背後から突然降ってきた声に、あたしは驚きのあまり一言も出ない。
「誰だよ、てめぇ!」
「あっれー、おかしーなあ。ついさっき名乗った筈なんやけど……」
「っ、るせー! 俺等は彼女と話してんだよ!」
……何コレ。
どうなってるの?
ただ呆然とするしかないあたしの目の前では、怜佑と男達が声をあげていて。
「彼女って、まさかコイツのこと?」
「あー、そうだよ。だから邪魔すんじゃねぇ」
「そーかそーか。……ほんなら兄ちゃん、そらちょっと止めてもらわなな」
「は?」
すると怜佑は、ニヤリと不敵に笑った。