転校生は憧れの人



「ほら、順番きたよ!」



ポンっと、背中を押される。


眩しい笑顔。


梓ちゃんの優しさが、素直に嬉しかった。



「頑張って」



それから私に近付くと、梓ちゃんは小さく耳打ち。


一瞬びっくりしたけど、私は直ぐににこりと微笑み返した。



「行くよ、一ノ瀬」


「うん!」



少し前の憐くんを追いかけて、私はピンクのゴンドラに入っていった。






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