さよならまでの時間

俺は、梨花がずっと好きだった。
妹としてなんかじゃなく、1人の女の子として・・・

そのことに気付いたのは、梨花のおじさんとおばさんが事故で亡くなったあの時だった。

他に身寄りがなくて、まだ中学生だった梨花は、施設に行くしかなかった。

「涼ちゃん・・・今まで優しくしてくれてありがとう。」

そう泣きながら言う梨花を見て、俺は梨花と離れたくないと心の底から思ったんだ。

「梨花・・・俺たちがいるから大丈夫だよ・・・」



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