さよならまでの時間
お祭りの日。
ピンポーン
浴衣を着たあたしが玄関のドアを開けると、そこにいたのは聡くん。
「あ・・・翔が緊急手術の見学が入ったとかで・・・行けなくなったらしくて、俺に代わりにって連絡あったんだけど・・・い、嫌だよな・・・?」
「え・・・えと・・・あたしは嫌じゃないけど・・・山下くんこそ、あたしみたいなガキと祭りとか・・・嫌でしょ?」
「嫌じゃねぇよ。じゃ、行くか!」
「うん!」