さよならまでの時間

「ダメだよ・・・聡くん・・・あたし、聡くんのこと、幸せに出来ないもん・・・聡くんは、他の人と結婚しないと、幸せになれない・・・聡くんは、あたしと結婚しても、幸せになれな・・・」

「りん!俺は、りんじゃなきゃダメなんだ!結婚するのは、りんだって、ずっと決めてた・・・」

「ダメ・・・ダメだよ・・・」

そう言って、首を横に振るあたしの顔を覗き込んだ聡くんは、こう言った。

「りん・・・俺の幸せは、りんが幸せになることなんだよ?りんが毎日俺のそばで笑っていてくれることが、俺の幸せ・・・りん・・・俺のこと、嫌いか?嫌か?」

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