さよならまでの時間

「りん・・・仕事が終わったら家に行くから、待ってろ!わかったな!」

そう言った聡くんは、その人と一緒に走って行ってしまった。

聡くん・・・聡くん・・・
行かないで・・・

涙で滲みながらも、聡くんの後ろ姿を見ていたあたしは、そこで意識を手放した。

「大丈夫ですか?!」

そんな周りの声は、もうあたしには聞こえてこなった。
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