刹那のひかり

「ナミは私の彼氏だもん」

その瞬間ナミは押し倒された。

服を切り裂かれて

暴力受けて

プールに顔沈められて…

ミキは意識朦朧としたまま

どうにかメールを打った。

「ナミ…死んじゃいそう…

助けにきて…ナミ…」

ミキの必死の叫びだった。

ミキはそのまま意識を失った。

20分後授業は終わった。

ナミは携帯を開いた。

ミキのSOS メールに気づいた。

どこにいるかわからない

生きているかさえわからない

とにかく思い当たる場所に走り出した。

体育館

倉庫

一階の暗い教室。

どこを走ってもミキはいなかった。

屋上にかけあがっても

ミキの姿は…

ふと見下ろすとボロボロの女の子がいた。

まさかと思いかけ降りた。

運動抜群の体でフェンスを乗り越えると

変わり果てたミキがいた。

「ミキ!!ミキ!!

しっかりしろよ」

保健の先生は出張中。

急いでミキをおぶって

病院まで走った。

どうにか生きてて

死ぬんじゃない!!

ただその思いで走った。
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