星のカケラ



よし、沙都実も彼氏とラブラブしてるし、もうひと頑張りするか。

私は日誌を書く手を早めた。








外からは、気合いの入った掛け声が幾つか入り混じって聞こえてくる。

サッカー部に、テニス部…その声たちはひとつになり、晴天の空に響き渡ってる。私は帰宅部で、つい最近まで入っていた漫研を退部した。

もうすぐ受験だし、それに、幽霊部員と化していたからだ。




後輩からは、寄せ書きの色紙を貰った。私はそれを見て一瞬退部する事を迷ったが、私の決意は固い。






まあ、表向きの理由は、受験と幽霊部員と化していたからなのだが。

裏ではそんな理由ではない。

卑怯なのだ私は、逃げているだけ、怖いだけ。



あの出来事を忘れさす為だからーーー。





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