恋のレシピの作り方
「春日さん、よくやってくれてますよ、それなのに、彼女のレシピをつっ返すような真似して……鬼ですね」

「うるさい」

 一条は雑誌を顔に覆いかぶせるよにしてソファに寝そべった。

「あなたの仕事に対してのスタンスは、私も好きですけど、でも―――」

「俺が甘く接してたら気持ち悪いだろ」

「まぁ、そうですね。確かに……」

 長い付き合いの一条の性格を知らないわけではない。そう、この男はそういう人間なのだ。

 一条は誰に対しても厳しい、けれど、奈央に対しては一際厳しかった。
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