私のナイトはやくざ
電話を切ってから、我にかえったような気がした。

とても緊張した電話だった。

でも、あの人がなんとかしてくれるような気がしたので、

ちょっとほっとしたような感じ・・・


「真由美・・・どこに電話してんだよ。
 男かよ””
 お前、俺の他に男がいんのかよ。
 てめーいい加減にしろよ

 お前は俺の女だろ!!」


彼は、いきなりまた私をたたいて、そして蹴り飛ばした。

その行為はまた、いつまで続くのか分からない状態だった。


なんて男なんだろう。

自分が作った借金なのに・・・どうして私が払わなくちゃいけないのだろう。

理不尽にもほどがあると思う。

涙が出た。それも止まらないくらい・・・


こんな人じゃなかった。

昔は、男らしくて、頼りがいのある人だったのに。

就職の一つで、この人が壊れるとは思わなかった。

男のプライドというものがないのだろうか?

そうじゃない。変なプライドが彼をこうしているのだろう。


彼の暴行は私にとって何時間にも感じた。
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