死神と私
*死神という生き物
12月26日。クリスマスが過ぎた日。

今日は親友の如月ミズキがわざわざ三重からこっちへ来てくれる。

春風千愛姫も一緒に来るといって駅で待ち合わせになっていた。

そして千愛姫と合流し,2時間くらいまっていた頃,ミズキが焦ってこちらへと走ってきた。

重そうな荷物を抱えながら...。

「みぃーずきいぃぃっ!あぁーお久っっ!」

私は嬉しさのあまりたくさん人のいる中ミズキに思いっきり抱きついていた。

千愛姫は少しだけ後ろめたい目線で見てきた。

私はかまわずにいた。

そして歩きながら私の家に行く。

30分後,やっとの思いでついた。なんせブーツできたので足がヒリヒリする。

外も寒かったのでブルブルと震えながら水香,ミズキ,千愛姫の順で水香の部屋の中へと入る。

「寒かったよぉ」

ミズキがブルブルと震えながら言う。

「うん…寒かったぁ…暖房つけようか?」

「うんうん!」

えーっと...リモコンはここにあった・・・はず。

なんて思いながら探し始める。5分後やっとのことで見つけた。

ピッ と音が鳴ってボワーッと音を立てながら暖かい風が出てくる。

するとザワザワと誰かの話し声が聞こえる。

また冬也と大和たちか...。

しかし部屋には水香とミズキと千愛姫以外誰もいない。

実は水香は霊が見えるのだ。

「ねぇ、また冬也たち話してるよ」

「えっ・・・ほんとに?」

「うん、千愛姫には見えないだろうけどね」

ちょっと嫌味っぽく言ってみたりする。

千愛姫はブスッとしたカオをしている。

まぁ前々の仕返し。

学校に不登校になってこられるようにしたのは私なのにぜんぜん感謝の気持ちもない。


まぁいいや。

友達なんだし仲良くしないと。

そして夜が来て,ご飯を三人で作って食べた。

両親はフランスで仕事をしていてまだ帰ってこない。兄と姉は仕事中。

「ごちそーさん」千愛姫はそう言ってそそくさと片付ける。

食べるの早いなぁ…。そんな事を頭の隅に思いながら食べているうちに食べ終わった。

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