死神と私

ミズキも食べ終わり，お風呂に入る順番を決めた。

1.千愛姫

2.水香

3.ミズキ

という順番になった。

ミズキとは他愛のない会話で盛り上がっていた。

するともう千愛姫はお風呂から上がっていてパジャマに着替えていた。

次は私。よし。行くか。

「じゃお先にぃー♪」

「うん、いってらー」

そして服を脱ぐ途中，物凄い殺気に漂った空気に気がつく。

「だ・・・れ・・・・？」

この感じ…冬也たちじゃない。違う・・・何か。

寒い…なんだろう。この凍りつくほどの殺気は？

「クスクスッ....」

誰かの知らない笑い声。

クスクスと不気味の悪い笑い声が響く。

私は急いで服を脱いでお風呂へと入る。

「はぁ…はぁ…」

本当に誰？何なの？

やばい…突然のことに天パッてる…。

湯船につかりながら違うことを考えようとした。しかしどうもあの殺気に漂った空気，誰かの知らない不気味な笑い声。

思い出すだけでものすごい鳥肌が立つ。

急いで髪の毛を洗ってお風呂から出た。

バスタオルを羽織ってミズキと千愛姫のいるところへ行く。

するとまた後ろからイヤな空気が漂ってくるのが分かった。

「クス.....」

また，あの，笑い声。

怖い。

本当に怖い。やだ。こないで。

早歩きに行ってドアを開けようとした。しかしドアが思うとおりに動かない。

段々息が荒くなってくる。

「や・・・だ・・・・」

「クスクスクス...」

しりもちをついてしまってもうどうにもならない状態だった。

声も出せず，放心状態でいる水香。

思わず泣きそうになる。しかし此処で泣いてしまってはどうなるか知らない。

霊であったらその恐怖心を消さなければならない。しかしその恐怖心を，いつもなら消せていられるのに今回はなぜか違うのだ。

そしてスッと何か目の前で光った。

ガタガタと震える手足。もう何も抵抗できない。