ラブ・ストーリー~可愛くない女~
「‥クラスの子ども達のことはどうでもいいの?“正直先生”のことが大好きな子ども達のこと、そんな簡単に切り捨てるような人だったの?」


私と綾乃先生に真剣な顔で諭してくれた正直を思い出す。


すると、二人で過ごした穏やかな時間までが次々と浮かんできた。


「‥私のこと、守ってくれるんじゃなかったの‥?」


私の呟きに、正直の背中がピクッと動いた。


「‥勝手に人の前に現れて、勝手にいなくなるなんて‥これ以上私のこと振り回さないでよ!」


‥違う、そうじゃない!


私が言いたいのは‥私が伝えたいのは‥。
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