恋愛恐怖症。
高校……2年生のとき。



クラスで浮いていた私は、お昼も他クラスの中の友達のところで机を囲み、お弁当を食べていた。


その帰り。



廊下に、男子の集団が。



あぁ、なんか嫌な予感………


さっさと通り過ぎよう。邪魔だし。



「ちょっと待てって!」



と言って、一人の男子が私の行く手を阻む。



あー、面倒なことになったな。


私、早く教室に戻って、小説のプロット練りたいのに。



「何?」


行く手を阻んだのは、先程お弁当を食べたクラスの男。
お調子者だし面白いし、クラスでは人気者らしい。

「きーちゃん。俺も…好きなんだよ。お前の好きなアイドル。」



どうにかして、私の機嫌をとろうとしているらしい。
そんなことで……騙されない。


「あ、そう。だから何?」


それだけを冷たく言うと、他クラスで授業をする先生の後をついて、教室に戻った。






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