君をいただくなんてできない
おばあちゃんに薬を届けなくちゃ




あるところに小さなお家がありました。



あたしは赤ずきん、大好きなお母さんと一緒に毎日楽しく暮らしてます。








「赤ずきん、これをおばあちゃんのお家まで持って行くんだよ」





「はい、分かりました」




お母さんの次に大好きなおばあちゃんが病気で寝込んでいるというので、あたしが持っていってあげるの。






「いい?森の中は危険だから、決して寄り道しちゃだめよ」




「はーい」






そんな風に念を押されたら、余計に好奇心湧いちゃうって、分かってないのかな。




「途中でお腹が空いたら、これを食べなさい」





お母さん特製のふっかふかのパンが、あたしの持っている薬が入った篭に入れられる。



いい匂いがする。今すぐにでも食べちゃいたい。







「ありがとう、行ってきます」



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