プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
「美羽……愛してる」

 何度も、何度も、耳の側で囁いて。
 私は、彼に揺さぶられてたまらなくなり、何度も、何度も、声をあげた。

「……あぁっ……潤哉さんっ……」

 お腹の中があたたかい。このまま、潤哉さんとの赤ちゃんが出来たら……。そんなあたたかな希望が生まれていく。

「毎晩抱くって言ったけど、一度ずつじゃないよ」

 ぐったりと弛緩させた私の汗ばんだ頬にキスをして、ようやく満足したように私を胸に抱きしめる。

 彼の鼓動も私の鼓動も収まることを知らない。


 なんだか、色々ハートに火をつけてしまったみたいだ。

< 102 / 137 >

この作品をシェア

pagetop