プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
「……もうすぐ時間です」
「よそよそしい口調はもうやめないか?」

 ……疲れているからか、彼女だけはどれだけでも欲しくなる。抱けない代わりに首筋にキスをして彼女やわらかい肌の匂いに目を瞑った。

「会社ではそうしなくちゃいけないし」
「社内は英語だ。そのせいかな。君のやわらかな喋り方を聞けないのが寂しい」

「日本語、私もやっぱり好きです。和食を食べたくなる気分?」
「そうかもね」

 苛立っているのは不眠のせいなのか、愛せないもどかしさなのか。
 どうしても仕事優先に回るのは仕方ない。


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