プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
「あ、……ダメ」

「それとも、たっぷり焦らされてる時に、ミシェルが訪ねてくるかもしれない。可愛い声で啼くのは……猫じゃなくて、君」

「わ、分かったから……電話、」

 キスの雨を降らせていくと、彼女の手が震えて、携帯電話が落ちそうになる。

「発信履歴押してあげる」
「あっ勝手にしないで」
「早くしないと、繋がるよ」

 僕は言ってミシェルの名前に合わせて通話ボタンを押した。

 変わらず首筋へのキスと胸への愛撫を続ける。興奮して固くなった蕾を唇で挟むと甘い喘ぎが零れ、携帯電話の向こうからは「ハロー」とミシェルの声が響いて聴こえてきた。

< 41 / 137 >

この作品をシェア

pagetop