体育倉庫で・・・





「それが椿君の最大の持ち味・・・。」





先輩は頷いて、






「悠介には人を引き付けるものがあるんだよ。
さっきの紅白戦でもキミと同じこと考えてる人いると思うし。

俺が悠介に初めて会ったのは中学ん時だったかな。

悠介のあの走り、初めて見たときは驚いたよ。俺もキミと同じく不思議に思ったんだ。
なんだ。あの足は?!って・・・・
でも、試合の時、小学生みたいなヘマしてがっかりしたの、覚えてる。」







ハハッと笑った先輩は私の方を向いて、立ち上がった。







「俺、キミが見抜いたこのチームの弱点、なんとなくわかるよ。俺も悠介に手加減してたからな。あいつ、プレッシャーに弱いから好不調が激しんだよ。
できる日、できない日関係なくアイツの事・・・・・」






先輩の言葉が途切れた。














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