あたしは美味しくない!!
「ちょっと残念。子鬼、見てみたかったなぁ」
「僕たちも、見たことないですから」
「だな。あんま興味ねぇし。それより、早く作らねえと肉が傷むぞ」
「あんたは喰うことしか興味ないだろ」
「あぁ?んなことねぇし!」
「鳥肉のスープにするか」
「聞けよ!」
ぶすっとした顔のまま、カインは浮かせた腰を下ろす。喧嘩になるかとヒヤヒヤしたけど、ダネルは気にもとめずにスープ作りに取りかかった。
ウィルの方を見ると、黙ったまま苦笑いしていた。どうやらいつも通りらしい。
ダネルは手際よく鳥肉を一口大に切り分けて、お湯の沸いた鍋に入れる。調味料らしきものも入れて、しばらく煮込むと、美味しそうな匂いがしてきた。
「美味しそう!」
言ったと同時に、ぐぅと小さくお腹が鳴った。そういえば、慌ただしく朝食のパンをほおばったきり、何も食べてない。
「そろそろいいだろう」