スイートなメモリー
肉子を見て、その人が小さく息をのむのが聞こえた。
私はようやくその人に声をかけて、肩に手を置く。
「コート、お預かりしますよ」
手を置いた肩が大きく震えた。怯えているのだなと思った。
自分の顔に笑みが浮かぶのを感じる。
自分が普通と少し違うというのを実感させられる瞬間。
部屋の中に入ったら、この人はもっと怯えるだろう。
コートの中に着ていたのは、ツイードのセットアップで、膝丈のスカートが品を良く見せている。
ミックスカラーは陽の当たる中ではこの人の綺麗な肌を明るく見せていたのだろうけれど、薄暗いここでは色がはっきりしない。
この中に、真っ赤な下着でもつけていたら見直すんだけどなあ、などと思いながら奥の部屋へと案内する。
雪花女王と学人さんが、この人を待っている。
この人は、雪花女王と学人さんを見て、どんな顔をするのだろう。
雪花女王のすることで、この人はいったいどうなるのだろう。
学人さんは、いったいどうするのだろう。
最後まで、見届けたいと思った。
たとえ私がこの場において脇役でしかないとわかっていても。
私はようやくその人に声をかけて、肩に手を置く。
「コート、お預かりしますよ」
手を置いた肩が大きく震えた。怯えているのだなと思った。
自分の顔に笑みが浮かぶのを感じる。
自分が普通と少し違うというのを実感させられる瞬間。
部屋の中に入ったら、この人はもっと怯えるだろう。
コートの中に着ていたのは、ツイードのセットアップで、膝丈のスカートが品を良く見せている。
ミックスカラーは陽の当たる中ではこの人の綺麗な肌を明るく見せていたのだろうけれど、薄暗いここでは色がはっきりしない。
この中に、真っ赤な下着でもつけていたら見直すんだけどなあ、などと思いながら奥の部屋へと案内する。
雪花女王と学人さんが、この人を待っている。
この人は、雪花女王と学人さんを見て、どんな顔をするのだろう。
雪花女王のすることで、この人はいったいどうなるのだろう。
学人さんは、いったいどうするのだろう。
最後まで、見届けたいと思った。
たとえ私がこの場において脇役でしかないとわかっていても。