ティアドロップ

キスの痛み




「死ね」


「お前が死ね」


「私は死なん、死ね」


「じゃあ俺も死なん、死ね」



現在時刻は午後8時半を回ったところ。

時計の規則正しい音と、こいつとの会話しか響かないリビング。




なんていうか…父親が俳優っていうのは結構誇れることだけど、帰ってこないのは嫌だ…。
主に、こいつと2人きりになるのがまず嫌だ。







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