ティアドロップ
バッ! と両肩のところを握って見せたのは、黒い無地で触り心地の良いTシャツ。
実はこれ、お父さんが昔買ってサイズ合わなかったやつ。
開封してなくて、ずっと階段を上がったすぐのところに置きっぱだったのだ!!
「いいの? これ、タグ付いてるし、新品じゃね? ……って、高!! 1万? え? 俺桁数え間違えてないよね……3万のTシャツ? たっか!!」
「あ、それは…父がわけありで…」
「え…? 父…わけあり? …もしかして、」
「……あー…坪井、健太郎です」