黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
……そう。
新学期早々、イヤミな教師から命じられた大量の課題。
授業中にほんのちょっと眠ってただけなのに、居残りしても終わらないほど出しやがって…
私的には、授業に“出席してた”だけでも褒めてほしいくらいなのにさ。
本当は、今日が提出期限だった課題たち。
一向に終わらない山を前に“逃亡”を考え始めた、そんなとき。
救世主登場。
王子の特権(?)で、担当教師に話をつけて、期限を延ばしてくれたのは助かったけど…
「じゃあ、うちに行こうか」
有無を言わせず、そのまま強制連行。
「手伝うよ。ちょうど明日は休みだし。疲れたら、泊まっていいからね?」
…って、いやいや。
土日があれば、1人で終わるし。
泊まるほどじゃないから。
思いながらも、
私は拒否できなかった。
だって…
久しぶり、なんだもん。
こういうの。
そりゃ、同じクラスなわけだから毎日顔は合わせてるけど…
“2人きりで”は、ずいぶん久しぶり。
なぜなら…
「やっぱり、猫って可愛いよね。」
コイツのせいだ。