踏み台の女神
森を通り抜けてくる風が心地よい。


私たちの他に人の姿は無く、この一帯が安らかな静けさに包まれている。




お社の正面にある、かたく閉ざされた大きな扉が目を引いた。



いつもはその扉が開け放たれており、参拝した人たちは中にいる神様に願い事をしたり、悩める心情を吐露したりするのだとねこさんが言った。
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