命の花~神様、もう少しだけ~
帰りの車の中。

要は一言も口を開かなかった。

・・・

怒って当然だよ・・ね。


家に入ると、

私をソファーの座らせ、

要は、私の前に、

ひざまずいた。


「要・・・ごめんなさい」

謝ることしかできない・・・


「どうしてもっと早く、言わなかった?」


「心配かけたくなかったから」

「それだけ?」

「・・・赤ちゃんを下ろすなんて、

私にはできない・・・」

顔を覆って泣き出した私を、

要は優しく抱きしめた。

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