クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
「今から行ったら泊まる事になるわよ。着替えとかどうするの? そのカッコじゃ絶対寒いし」


 結衣がため息混じりに言うと、かわりに蒼太が答えた。


「コンビニで下着だけ買えば、あとはオレのを貸すよ。じゃあ姉ちゃん、さっさと支度して」


 勝手に仕切る蒼太のペースに乗せられて、結衣は渋々大きめのトートバッグに下着や化粧品など、お泊まりセットを詰め込んだ。

 とりあえず一泊して、ロイドをクランベールに連れて帰った後、三十日に改めて里帰りすればいいだろう。

 バッグを持って立ち上がると、ロイドが思い出したようにつぶやいた。


「あぁ、外に出るなら、ちょっと靴を取りに行ってくる」


 そう言って、結衣と蒼太が見ている目の前で、光と共に姿を消した。
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