クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
 ロイドは驚きの声を上げた後、覆い被さるようにして、結衣の頭を撫でた。


「おまえ、ホント、こういう事には鋭いな」

「あーっもう。あの頃、嫌がらずに文字の勉強してればよかった。この本、何度も見てたのに」


 結衣がぼやくと、ロイドはクスクス笑いながらベッドに上がり、結衣の隣に寝そべった。

 ふと、ロイドがパジャマの前ボタンを、留めてない事が気になった。


「ねぇ、どうしてボタン留めないの?」
「どうせすぐに脱ぐからだ」
「え?」


 一瞬ドキリとして絶句すると、ロイドは平然と言葉を続けた。


「おまえと一緒に寝ると、暑いからな」
「あ、あぁ、そういう事……。だから、離れて寝ればいいじゃない」

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