クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
 ロイドは、結衣の手を引いて自分の隣に座らせ、抱きしめた。


「そんな顔するな。ケンカするために、おまえを迎えに行ったわけじゃないんだ。怒鳴って悪かった。先に爆睡したのはオレの方だしな」

「ううん。疲れてたんでしょ? ごめんね。私のために無理したんじゃないの?」

「いや。確かに睡眠時間は削ったが、無理はしていない。おまえに会えたら、安心して気が抜けたんだ」


 ロイドは結衣を更に抱き寄せ、額に口づけた。そして不思議そうに首を傾げる。


「だが妙だな。どうやってベッドに行ったのか覚えていない」


 結衣はクスリと笑い、種明かしをした。


「私が運んだの」
「おまえが?」


 一瞬目を見開いて驚いたものの、ロイドはすぐにピンと来たらしい。


「あぁ。アレを使ったのか。よく覚えていたな」
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