ビター・スイート・ラヴ
 やがて、話すこともなくなりCDラジカセからUKロックが繰り返し流れ
ていた。



 真紀はマグカップを床に置いて隣に座っているミチルに顔を近づけた。
一瞬ミチルの戸惑った顔を見たが、目を閉じ唇を重ねた。



 今回のキスは日比谷公園の時よりスムーズだった。



「ミチル‥」と真紀は小さな声でつぶやいた。



 ミチルの手を引っぱってベットの端に座った。ミチルは恥ずかしそうに
俯いた。



 真紀とミチルの通う学校は制服だったので、ミチルは予め私服を紙袋に
入れて持ってきていた。真紀の部屋ではジーパンとセーターに着替えた。



 二人はベットに倒れ込み、夢中で抱き合った。




 真紀はミチルのセーターとインナーをまくり上げ、お世辞にも大きいとは
言えないミチルの胸に顔を埋めた。



 ミチルはただただ恥ずかしく、身を捩るのが精一杯だった。
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