ビター・スイート・ラヴ
 相変わらず将来のはっきりしたビジョンを見つけられずにいた。



 ただ漠然と排気量の大きなオートバイに乗って全国をツーリングしたい。



 できればオートバイに関わる仕事をしてみたいと漠然と思った。



 真紀は受験勉強をとくにしてなかったので外国語専門学校に進学した。



 毎日ひたすらアルバイトに励んだ。もちろん自動二輪の免許取得の為に。



 学校は別段面白くもなく、かといってつまらなくもなかった。高校の時と
違うのは男女共学で地方から来た学生も多く、みんな寮生活やアパート暮ら
しをしていた。




 真紀はそういう連中と安い居酒屋で、将来の夢を熱く語り合うことが好き
だった。



 アルバイトで順調にお金を貯めて自動二輪の免許をとるために教習所通い
をした。教習時間も、さほどオーバーすることなく、夏前に免許を取得する
ことができた。



 最初に買ったバイクは、カワサキの二気筒モデルのオートバイだった。
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