イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
(これを使うとキミは後悔するから)


ううん、後悔なんて、しないよ、忍者くん。

絶対に。


だけど、だけど……


心がつぶれてしまいそう。




白いきれいなリストバンドが急に憎らしくなって、あたしは乱暴にそれを外した。

やけくそになって、その辺の草むらに叩きつける。


(もう、いらない、こんなの)


今は、もういないあの子のために。

……そして、あたしのために。


ただ、泣きたかった。




あたしは膝に顔をうずめて、ただただ泣いた。


いつまでも。



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