イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
(さよなら、15歳のあたし)


こっそり心の中で手を振って。


シュン。

あたしは光る矢印をスライドさせた。


――そのとき。


拓海はさっと後ろを振り返った。

秘密の場所の暗がりからこっちをじっと見守る、小さな影を。


風景がじわじわと変化しだす、懐かしいこの感覚。



と、



その瞬間――



突然、前触れなく、リストバンドから拓海の手首がさっと引き抜かれた。
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