イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
まさか……

もしかして、もしかすると……

美咲姉ちゃんがこの男と別れた原因って、


あたし?


――そんなバカな……


「ねぇ、メアド教えてよ」


(マジかい)


「ちょっちょっっちょっっちょっと!」


手を差し伸べる、この色男の手を必死で振り払うと。

あたしはまた秘密の場所に猛ダッシュしてた。


「ちょっと待てよ!」


イケメン店員が背中に投げかけられるのをよそに。


(まずい!)


さっきの地点に戻らなきゃ!
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