イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「お互いにね、ちゃんとコミュニケーションがしっかり取れてたら、そんなに不安にもならないと思うの。

そうなると、過剰にあなたを縛ったりしなくなるんじゃないかな」

「……ああ」

「お互いを大事にしたいなら、お願い、もう一歩踏み込んでみて。

――わかった?」

「……」


(あたしもよく言うよね)


直之とはケンカばかりしてるくせにね。

思わず自分でツッコんでしまう。


「大丈夫。きっとうまくいくから。

美咲さんと仲良くね」

「……」


(お願いよ!

あんたの行動で、未来が変わっちゃうんだから)


あたしの必死の思いが通じたのかどうなのか。
< 76 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop