イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
いったん別れさせるためだ!

小悪魔の神様、あたしに降臨してください!!


「あたし……やっぱりあなたのことが気になって、戻って来ちゃった」


ああ。

我ながらひどいセリフだ。最低だ。

入江圭輔の整った顔に、ニヤっとほのかな笑いが差す。


「気になったって、なんだよ?」

「ちょっぴり……好きになりかけたかもってことよ」


思わず後ずさりをしながら、あたしは何とか言ってのけた。

こんなこと、今まで誰にも言ったことがないよ。

まさかこんなシチュエーションで言うとはね。


ついさっき、彼女と仲良くね、なんて言った同じ口で、あたしも何を言ってるのやら。


「あなたのことは、最初から気になってたんだよね」


……それはまぁ、ウソではないけどね。
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