孤島 臨終朗の誤算
「いや」

緩々と首を振るみつき。

「剣は只の道具だ」

「……っ!」

その言葉に、俺は絶句する。

「只の刃物であり、鋏や包丁と同じ只の道具だ…鋏や包丁が、使いようによって武器にも凶器にもなるように、剣も使いようによって、美術品にも人殺しの武器にもなる」

突きつけた刃を引き、納刀するみつき。

ヨロヨロと跪く俺に一瞥もせず、女は足場を歩いて下りていく。

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