遊びじゃない
本人が納得してるのなら必要ないのかもしれないけど、それでも励ましたい気持ちがまだ酔ってもいないのに饒舌にさせる。

照れ隠しにビールを煽って鶏皮に手を伸ばすと、その手をぎゅっと両手で捕らえられる。

突然のことにびっくりして隣を見ると、少し熱っぽくも見える眼鏡の奥は私をじっと見つめている。

「ヤバイ……僕、眼鏡かけてないまおちゃんにも欲情してる。」

「はぁっ?」

「どーしたらいい?」

知らないよっ、そんな言葉に対する返しも、そんな風に熱っぽく揺れる瞳の対処法も!

一体何なの、突然。

この間からキスまがいのことしたり、似合わない言葉を並べたり。

ちょっと前までお互いに全然そういう対象じゃなかったハズで、だからこそ気楽に付き合えてたのに。

変わりつつあるこいつとの関係に対応しきれない私は、ひたすら視線をそらしてビールジョッキに口を付けるしかなく。

今日はいろんな意味で酔ってしまいそうだと思いながら小さくため息を付いた。
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