遊びじゃない
「ねえ、大丈夫なの?赤ちゃんは元気?安静ってどこまでの?私なんかすることある?」
昼休みを待ちかねたように鳴った携帯を握り締めてトイレに駆け込んで、矢継ぎ早に質問する。
午前の業務も手につかないほど心配で、気になってしょうがなかったから、用意していた言葉をすべて吐き出す。
「……?」
電話の向こうは沈黙したままで、切れちゃったかと画面を見直す。通話中の文字と刻まれていく通話時間。
「あれ?美織?」
「…ほんと、うるさい。こっちは安静が必要なんだから吃驚させないでよ。」
「それはこっちのセリフ!私のほうが吃驚したに決まってる。」
「大丈夫。ここにはお医者様もいるし、看護婦さんも何度も見に来てくれる。ベッドの上でご飯食べてればいいんだから、家にいるよりよっぽど安心よ。」
「え…、ってことは、」
「そ、入院してるから。」