届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「ったく。あんなカッコいいお兄ちゃん、どんな美人な彼女いるの?」

「いないよ。」

「何で!?」

さっきまでのふくらんだホッペが。

パッチリと見開いた目に変わった。

「ほら、医学部だから、勉強とか忙しいっていつも言ってるんだ。」

笑って話してるけど。

本当の所は知らない。

…知るのが怖い。

自分でもよく分かんないけど。

知ったら何かが壊れる気がして。

聞こうとしても、その何かが怖くて言葉が出なくなる。

それに。

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