届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「チワワだからなぁ~。動くものに反応するんだ。」
イジワルするつもりが、イジワルできなくてムッとしちゃった?
それで、イヤミのつもり?
だから
「それ猫。」
即答で突っ込みながら、携帯を霧生くんに奪われないように、サッと後ろを向いた。
「…。」
即答だったから突っ込み返せなかった?
言葉に詰まったかのように、黙ってしまった。
ほんの少しの沈黙。
「…使い方分からないのか?」
ピコピコと携帯をいじってアドレス交換しているあたしの手元を背後からのぞき込んだ。
「つまんな~い。」
霧生くんに返答するわけでもなく。
パッと振り向くと、携帯を突き返した。
「なんだよ?つまんないって。」
不思議そうな顔をしながら、携帯とあたしの顔を交互に見た。
「だって女の子いっぱいかと思ったら、仕事以外メールしてないし…」
「メール読みやがったなぁ~。」
ピクリと眉がゆがんで、口元を引きつらせた。