届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「ありがとう。」

その言葉が精一杯。

そのまま帰ろうとクルリと一歩踏み出した時。

「何でオレに頼んだの?」

不思議そうな顔で、急いで出て行こうとしているあたしの背中に投げかけた。

「今日、秀があたしの泊まっている所に来たの。その時、この間のお礼で頼んだら、尚吾に頼めって言われたから。」

振り向くこともなく。

ギュッと手を握りしめて答えた。

一秒でも早く、ここから出て行きたい。

何かされたくない。

…怖い。

尚吾の口から出てくるのが、この間のことだったら。

ドクン
ドクン

心臓の鼓動が痛いくらい胸の奥に突き刺さる。

握りしめた手には、ジンワリと冷や汗がにじむ。

それなのに

「なぁにぃいいいい~??秀の奴、オレすら招待されてないのに!!!!」

泣きそうな顔をして絶叫した。

「別に招待なんかしてないし。勝手に調べて来ただけだよ。」

口をとがらせながら、ブツブツとつぶやいた。

「調べただぁ~?ヤツは、ストーカーかよ!?」

眉をゆがませながら、尚吾まで口をとがらせた。

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