届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「さすが高校生。ファミレスはメニューを見なくても分かるんだな。」
イヤミなんだか。
感心しているんだか。
だから。
「高校生とか関係ないと思うけど。ハンバーグがおいしいんでしょ?いつも来ているわりに、メニューも覚えられないって…バカ?」
ニヤッと口元をゆるめた。
「おっ……お前、失礼だな。」
荒げたい声をグッと飲み込んで。
ムッと眉をゆがめた。
「失礼なのは海翔でしょ?それより、まだ決まらないの?」
「オレのどこが失礼なんだよ。」
ブツブツと文句いながら。
もう一度、視線をメニューに向けた。
すぐに視線をあげると
インターホンを指差した。
海翔に指差されるまま、すぐにインターホンを押すと、チーズハンバーグと。
当然、イチゴスペシャルパフェを頼んだ。
頼んだのはいいけど。
会話なんてなにを話したらいいか分からなくて。
うつむきそうになった時。
「綾瀬、学校とかどうした?」
なんとなく海翔が聞いてきた。
「…。」
凍りついたような沈黙。
なんとか顔を平静に保つのが精一杯。