届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

家に帰って来ただけで、グッタリと疲れ切っちゃった。

これだけで疲れてちゃ告白なんて出来ない!!

そう、自分に言いきかせようとするけど。

胸の真ん中から発されたジンジンとしびれる様な冷たい感覚が、背筋を走り抜けて胃のあたりがグッと押し上げられるように痛む。

何をしたら落ち着くんだろう?

ベッドに寝転がっているだけで、ジンワリと手には汗がにじむ。

窓の外に見える真っ赤になりかけたオレンジ色の空が、本当にこれで良かったのかなって思ってしまうくらい怖い幻しか見せない。

あたしの…

小さな

小さな陽だまりの世界。

それしか知らない温もりが、壊れる現実しか見えなくて。

あんなに苦しんで決意したくせに。

今さら弱い心に引きずられて、シュンと小さくしぼんでいく。

でも、いつかは誰かに取られるんだもん。

そんな現実を見せつけられて、ニッコリと笑っていい妹を演じれる自信はない。

だったら…

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