恋わずらい
「もうっ、なんでこうなるのよーっ!!」
あたしは誰もいない教室の真ん中で叫んでみた。
・・・誰もいないってゆうか・・・、
誰もいないはずだった、教室?
「あ、あの、高橋・・さん?」
そんな控え目な声がして、あたしは思わず飛び上がった。
「えっ、だ、誰か居るの?!」
ぎゃああああああ!!!
恥ずかしい!!
ってゆうか泣き顔見られた・・・。
「ごめん、見るつもりなかったんだけど」
"その人"は、掃除用具の影から姿を現した。
あ、あたしこの人知ってる────
まぁそりゃクラスメイトだから知ってて当然なんだけど。
だいぶ印象強い。