夢の跡~はかなく消えて~
携帯を握りしめる
手の甲に朝日がさす……
……あのまま眠ってしまったんだぁ……
携帯画面は
充電が落ちていて、
そのまま
充電器へと繋いだ。
……(まい)とのメールは突然途切れることは
いつもの事、気にはならない。
それよりも
毎夜の外出も続けば
勿論
今夜も鉄板でしょう……
土曜の夜
毎日同じ時間の朝なのに
週末……土曜となると
また、違う。
何処か、開放感が包む
金曜日の夜も また 違う
今朝は
何も作りたくないなぁ
お弁当もめんどくさい。
裕二は平日休みな仕事なだけに、土、日も関係ない。
紙を一枚取り出し
おもむろに書き始めた
【生理通で体調悪いの
ゴメンね
お弁当つくれないから
朝も、休ませてね】
紙の左上に
食パンの袋を起き
寝室に戻る。
毛布にくるまり
時計を観察する……、
(後……20分で起きなければ、裕二の朝の支度はギュウギュウになる…)
いつもなら
最低、7時と7時半と2度声をかけ起床時間へと裕二の睡魔をかき消す朝の私の作業で目覚める……
これもまた、
母親の様で
再三
注意してるが
裕二は
甘えて治らない
実の母親が
そう
癖をつけたからだ……
馬鹿なこども程、親は可愛いのだろう……。
社会人に成っても、男性は皆そうなのだろうか……
前に、
何かの本で読んだが
男性も女性もだが
特に、
男性は
精神的に弱ってくると
母親の声を聴くと
癒されるらしい……
胎内に居たときから
母親の声を耳にして居るからでは……と……。
ぶっちゃけ
納得する。
裕二はことある事に
仕事帰りに実家?
に寄って帰る……
『お母さんが、持ってって…、お母さんが、帰りに寄って…、って。 』
お母さんが お母さんが
お母さんが!!
どうでも良いのだが、
一番その事で困って居るのは、
渡される物なのだ、
食材は食材なのだが
賞味期限の切れたものばかり……
いつに、
冷凍したのか
黒ずんだ肉やら魚やら……
ハッキリ言って
迷惑なことで
ゴミだしのゴミが増えるだけ……
男の裕二には
分からない話しで……
キッチリ説明したが……
『悪気はないから……』
との返答……。