夢の跡~はかなく消えて~
……『裕二!』……。
♪♪♪
裕)
『ぁ!来た』。
『え?なに 真紀?』
真)『メール……なったよ』
裕)『こうじ だよ、なに?真紀?』
言葉が塞がって、どの言葉を今口にしたらいいのか……
歯の裏に舌が寄りかかる様な感覚で、どんどん喉の奥……
食道から胃袋へと言葉が重なり詰まっていく感覚で……
力いっぱいに言葉を吹き出した
真)『行くの……、』
裕)『真紀ちゃん ゴメンね 明日早いから 直ぐに帰ってくるからね、行ってきます』
真)『『接待なのに!こうじ君が居るの!?』』
かき消す様に声が頭の中と部屋中に響く。
裕)『乗せてってもらうだけだよ!!……ゴメン行くね』
慣れあった会話が終了した。
一つ嘘をつくと全部嘘になるんだよ、裕二……。 平然と話してる裕二の頭の中で何を考えながら、話してるの……?。
走り出すタイヤが路面を滑る音、このドアの向こう側へ……裕二はどんな表情でドアを開けて行ったのだろう。
下駄箱の上に飾られた 写真立ての中で笑い合う、 裕二と真紀。
……このドアを、私も開けてみたい……
違う自分、あの頃の私が待っている気がする。
(バカじゃぁねっ!!
接待言ってて、早く帰りますなんて!!
接待すんのに、お前次第かよ!!!)
ドアを背に悶々と怒りが込み上げて、誰も居ない部屋へと愚痴を浴びせる。
……虚しい……。
自分の声が頭の中に響く。テレビのお笑い番組がやけに愉しそうで目をひく。
……あのまま、
夜のバイト続けて居たら私も……あんな風に笑ってたかなぁ……。
おどけた表情で、会話をどんどん飛び交わす、テレビの中のお笑い番組が こんなにも羨ましく感じるなんて……
……話がしたいなぁ…。
笑いたいなぁ…。
♪♪♪
裕)
『ぁ!来た』。
『え?なに 真紀?』
真)『メール……なったよ』
裕)『こうじ だよ、なに?真紀?』
言葉が塞がって、どの言葉を今口にしたらいいのか……
歯の裏に舌が寄りかかる様な感覚で、どんどん喉の奥……
食道から胃袋へと言葉が重なり詰まっていく感覚で……
力いっぱいに言葉を吹き出した
真)『行くの……、』
裕)『真紀ちゃん ゴメンね 明日早いから 直ぐに帰ってくるからね、行ってきます』
真)『『接待なのに!こうじ君が居るの!?』』
かき消す様に声が頭の中と部屋中に響く。
裕)『乗せてってもらうだけだよ!!……ゴメン行くね』
慣れあった会話が終了した。
一つ嘘をつくと全部嘘になるんだよ、裕二……。 平然と話してる裕二の頭の中で何を考えながら、話してるの……?。
走り出すタイヤが路面を滑る音、このドアの向こう側へ……裕二はどんな表情でドアを開けて行ったのだろう。
下駄箱の上に飾られた 写真立ての中で笑い合う、 裕二と真紀。
……このドアを、私も開けてみたい……
違う自分、あの頃の私が待っている気がする。
(バカじゃぁねっ!!
接待言ってて、早く帰りますなんて!!
接待すんのに、お前次第かよ!!!)
ドアを背に悶々と怒りが込み上げて、誰も居ない部屋へと愚痴を浴びせる。
……虚しい……。
自分の声が頭の中に響く。テレビのお笑い番組がやけに愉しそうで目をひく。
……あのまま、
夜のバイト続けて居たら私も……あんな風に笑ってたかなぁ……。
おどけた表情で、会話をどんどん飛び交わす、テレビの中のお笑い番組が こんなにも羨ましく感じるなんて……
……話がしたいなぁ…。
笑いたいなぁ…。