タイ·ミー 《密フェチ》

――嘘。抜け出すつもりなんて微塵もないんだ。


「ほーら、暴れないの。一番いいとこ…でしょ?」


私が知っているそれよりもずっとスロウな口調で、私の聴覚をいたぶる。
ねっとりと、その舌先と同じように。


「…そう、いい子」


甘ったるい言葉と声とをとめどなく注ぎ込んで、私をどろどろにしていく。
そうして私は、見えない彼の侵入を呆気ないほど容易く許す。








END.
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