あのこになりたい
「ありがとう!すごく嬉しい!!」


私は満面の笑みで心からそう伝えた。



プレゼントが…


じゃなくて、みんなでこうして祝ってもらえるなんて。



1年前は考えられなかったから。



リビングでゆっくり寛ぎながら話した後、私は自分の部屋に戻った。


シュンにお礼言わなきゃ。


私は携帯片手に固まっていた。



コンコン


誰だろう…?



「はい…」


私はドアを開けると若菜さんが立っていた。



「若菜さん…」



「今、大丈夫…?」


何だろう…


「はい…」


私はドアを引いて若菜さんを部屋に入れた。



「俊二と同じ香水…」


若菜さんが言った。



「あ…わかりました?」


私が聞くと、若菜さんは静かに頷いた。



「なんか昼間に来てお母さんに渡して帰ったみたいで…」


私はプレゼントの箱を見ながら言った。



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